令和3年6月の定例会が熊谷市議会で開催され、様々な議案が審議された。
中でも注目されたのは、核兵器禁止条約への署名・批准を求める意見書に関する請願だった。
この請願は賛成と反対の意見が入り混じった議論となり、最終的には賛成少数で不採択となった。反対討論では、日本が核保有国の圧力と現実的な安全保障上の脅威に直面している現状を考慮すべきという意見が示された。
賛成する意見としては、唯一の戦争被爆国としての責任を果たすため、核兵器廃絶を強く訴える必要があるとの見解があった。特に、大山美智子議員は「日本が核兵器をなくすための流れをリードすべきだ」と強調した。反対する意見は、核保有国と非核保有国との立場の違いを考慮し、より現実的なアプローチを図るべきとの立場だった。
また、熊谷市では、エリアマネジメント対策特別委員会やデジタルトランスフォーメーション推進特別委員会の設置が決定され、地域の価値の維持向上やデジタル化に向けた市民サービスの向上が期待されている。
熊谷市農業委員会の委員任命についても新たな議案として上程され、全会一致で可決された。これらの動きは今後の市政運営に大きな影響を与えるとして、多くの議員が慎重な審議を進める姿勢を見せた。
市長は会議終了後、ワクチン接種の推進と市民に向けた協力を求め、引き続き市民が安心して生活できる環境作りに取り組む考えを示した。