令和4年12月20日、熊谷市議会は定例会を開催し、多数の議案に関する審議を行った。
この日の議題の中で特に注目を集めたのは、令和4年度熊谷市一般会計補正予算である。この補正予算は、22億6469万円にのぼり、歳入歳出合計は746億8399万6000円となった。予算の主な内容は、「STOPコロナ」子育て応援給付金や高齢者施設の支援対象が含まれ、物価高騰の影響を受けている世帯への支援が期待されている。特に、児童1人あたり2万円が支給される点が強調された。
また、議案第88号に関連する熊谷市国民健康保険税条例の一部改正も重要な話題となった。この改正案では医療給付費分の均等割が引き上げられ、影響を受ける世帯が多くなる見通しだ。質疑では、所得が低い世帯にとって、この改正が生活に及ぼす影響が懸念されるとの声が上がった。保険年金課長は、具体的な増額を明示しつつ、影響額を説明した。
一方、インボイス制度に関する請願第3号が提出された。この請願は、消費税の適格請求書等保存方式の実施を延期することを求めるもので、経済的困難を抱える小規模事業者を助けるための意見書が提案された。議会では賛否を巡る討論が行われ、特に、免税事業者が直面する課題が指摘された。議員の一人は「消費税の計算が煩雑で、新型コロナの影響もあり、廃業者が増える可能性も否定できない」と強調した。
最後に、旧統一教会と政界の癒着や被害者の救済を求める意見書が上程され、賛否が分かれる中で議論された。その中で、安倍晋三元首相の銃撃事件を機に、この問題が改めてクローズアップされることとなった。政治家との癒着に対する徹底解明が求められる中、多くの議員が支援の必要性を訴えた。
以上のように、熊谷市議会では、重要な経済案件が多岐にわたり議論された。市民生活に直接関わる事項が多いため、議会での慎重な審議が期待されている。