令和4年第2回北本市議会では、重要な課題として高齢者の生活支援が取り上げられた。特に高齢者等のごみ出し支援事業が市民の関心を集めている。この事業は高齢者や障がい者などがごみを出す際の支援を行うもので、すでに2年余りの準備期間を経て、今年度から本格化される計画である。大規模集合住宅に住む利用者も対象にしており、具体的な支援の枠組みが設けられていることは注目に値する。市民経済部の齊藤仁部長は、「オートロックマンションからの申請は現在のところないが、今後の対応を検討していく」と述べた。
また、権利擁護センターの設置に関しても議論が交わされた。市長の三宮幸雄氏は、「市民が成年後見制度を利用しやすくするための支援体制構築が必要だ」との考えを示し、今後の具体的な取組について強調した。この制度は、判断能力が不十分な方を守る重要な仕組みであり、市民の権利を擁護するために必要不可欠である。
さらに、在宅高齢者に対する居宅改善費助成金も重要な位置を占めている。これは、介護が必要になる前に高齢者が自宅で安全に暮らすためのバリアフリー化を支援するものであり、福祉施策の一環として位置づけられている。市議会では、こうした取組が高齢者の自立を支え、最終的には医療費や介護保険の抑制にも寄与する可能性があると認識されている。そのため、今後も引き続き検討を進めていく必要がある。
新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金の利用可能性も議論の焦点となった。市民生活の支援だけでなく、公共交通の維持や創出にも注力する必要があるとの認識が広がっている。この交付金は、地域の交通課題や困窮者への直接的な支援策に利用できる可能性が高く、国や県の動向をしっかりと捉え、効果的な施策を打ち出すことが期待されている。
最後に、地域公共交通の活性化についても重要視されている。特に高齢化が進む中、移動支援策は今後ますます重要になる。市では、既存のバス路線を維持しつつ、デマンドバスの利便性向上を図る方針を示し、住民の果たす公共交通へのニーズに応える必要があると訴えている。市役所では、地域住民の意向を踏まえた議論を続け、常に必要な支援が届く体制を整えることを目指している。