令和4年第4回北本市議会定例会は、12月14日に開催された。この日は、さまざまな市政に対する一般質問が行われ、特に黒澤健一議員による質問が際立っていた。
黒澤議員は、まずふるさと納税の充実について触れた。具体的には、企業版ふるさと納税を利用して北本市の魅力を広げる方法に注目し、その推進を市長に求めた。黒澤議員は強調した。「企業版ふるさと納税は地域再生法に基づき、企業が地域に寄附を行う際に優遇措置が元々あったが、これを活用することで地域の財源強化が図れます。」
三宮幸雄市長はその答弁で、企業版ふるさと納税に関する認定を受けたことを明言したが、具体的な寄附実績はないことを認めた。市長は企業プロモーションを強化し、これから寄附を増やす努力をしていく意向を示した。
次に黒澤議員は、ふるさと納税の返礼品についても言及した。彼は「特定の寄附返礼品に偏ることなく、裾野を広げてほしい」と市長に訴え、拡充を求めた。市長の答弁では、寄附額や返礼品のプロジェクトチームの設置についても検討されるとの考えが示された。
さらに市長の政治姿勢についての質問では、議員からの厳しい質問が続いた。黒澤議員は、故安倍元首相の国葬に対する市長の弔意の表明がなかったことに対し、理由をただした。この質問に対して、市長は反響を呼ぶ社会情勢を前に公表しない判断をしたとした。
また、黒澤議員は市の若者に対するSDGsの取組についても質問し、市長はその重要性と今後のステップアップを約束した。
今回の定例会では、ふるさと納税関連の会話が目立ったが、議会内での市長に向けた厳しい意見が多く寄せられたことも印象的であった。市長は、しっかりと市民の要望に応えられるような行動を取る必要があるだろう。特に、若者や地域の活性化に向けての施策がさらに重要になってくる。市民の期待に応えられるかどうか、今後の市長の取り組みが注目されるところである。