令和4年9月5日、北本市にて第3回定例会における重要な議題が討議された。特に注目されるのは、令和3年度の決算及びその分析である。議会においては、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた歳入や歳出の実績について多岐にわたる質疑が行われた。
特に令和3年度については、歳入の決算額が255億8,789万5,272円で、前年から34億5,467万4,902円の減少となった。歳出は240億8,229万2,360円で、前年から37億7,061万8,243円の減少であった。この背景として、新型コロナウイルス関連の事業が影響したことが挙げられている。新井信弘行政経営部長は、「市税の収入決算額は見込みよりも少ないものの、法人市民税の増加が影響した」と述べ、特に個人市民税は減少していることを強調した。
また、歳出においても新型コロナウイルス関連支出が多く見られ、多くの事業が影響を受けた結果とされる。特に、元々予定していた集団接種事業が個別接種に変更されたため、予算に見合った執行ができなかった。一方で、地方交付税については臨時交付があり、予算を上回る決算額になった。
次に、ふるさと納税に関する質疑も多くあった。磯野治司市長公室長は、「令和3年度におけるふるさと納税の寄附は9億745万1,461円、件数は6,128件と県内1位を維持した」と述べ、更なるプランの拡充を目指す考えを示した。返礼品であるオーダースーツの仕立券が全体の96.2％を占め、その人気は高い。また、寄附額に対する経費は限度内に収まっており、効率的に事業が進められているとのことだ。
その他、歳入歳出の健全化状況についての議論では、不明水対策や地域経済への貢献度が焦点となった。松島修一議員は、北本市の財政運営には厳しい見通しが続くとして、高齢化や公共施設の老朽化に伴う投資の必要性について訴えた。市としては、引き続き健全な財政運営を目指し、地域住民の声を取り入れたプロジェクトを推進する必要があるとの意見が相次いだ。
市議会では、将来的には地域経済の活性化に寄与するターゲットを絞った施策の継続も求められている。注目すべきは、コロナ禍での市民支援策が功を奏している反面、これをどのように持続可能な形で継続させるかが一つの課題となっている。改めて市民は地方行政に新たな期待を寄せることが示されていた。
以上が今回の議題における主な質疑とその結果である。議会は今後も市税収入の確保と経済の安定に向けた施策を継続していく必要がある。これには市民との連携や透明性の確保が求められ、相互理解を持ちながら進めることが重要である。新型コロナウイルスの影響が未だ残る中、その対応と新たな施策の実効性が一層求められている。