令和元年第2回北本市議会定例会が開催された。この会議では、市政を幅広く問う一般質問が行われ、特に学校給食に関する議論が印象的であった。
今関公美議員は、学校給食の食育の観点から給食費の改定について質問した。北本市では、給食費が平成12年以来据え置かれているが、物価変動の影響から給食の質が低下しているとの指摘があった。実際、給食内容には制約が出ており、栄養バランスが悪化しかねないと懸念される。市はこの問題を認識し、給食費改定のアンケートを実施しており、その結果を基に慎重に対応を進めていると答弁した。
また、今関議員は公会計化の必要性についても言及した。現在、北本市の給食費は私会計で管理されているが、透明性や公平性を高めるためには公会計化が望ましいと述べた。市の担当者はこの問題についても研究を続け、他の自治体の取り組みと比較しながら検討していくとのことであった。
一方、障がい者や高齢者の支援についても議論が行われた。日高英城議員は、障がい者の居場所づくりやイベントに対する配慮の必要性を強調した。市長は、北本市における共生社会の実現へ向け、地域住民や団体との連携を深め、様々な取り組みを進める意向を示した。
また、車椅子利用者のための体験プログラムなどを地域ですすめることが、今後のまちづくりにおいて重要だとの認識を示した。その上で、地域活性化とともに、全ての人が楽しめる環境整備が今後の課題であると強調した。
さらに、学校図書館の指導員の増員や、図書館相互の連携についても質疑が行われた。市は、指導員の研修を通じて資質向上を図り、より多くの図書館が連携できるように努める方針を示した。今後、学校図書館同士の相互支援にも取り組む必要性が指摘された。
以上のように、議会では市政全般にわたる多様な質問が行われ、市長は今後の施策に向けた決意を新たにする場となった。このような議論が市民の生活向上につながることが期待される。