令和4年6月17日、北本市議会の定例会が開催された。議員による市政に関する一般質問が行われ、特に防災対策に関する提案が多く出された。
松島修一議員は、ウクライナでの紛争による影響から、世界的な食料不足を懸念しながら、北本市の防災体制の強化について質問した。市が主催する九都県市合同防災訓練が8月28日に予定されており、参加団体数は100団体に上ると、市民経済部長齊藤仁氏が説明した。既に行われる複数の訓練によって、市民の防災意識を高めることが目的とされている。
松島議員からのさらに具体的な項目として、北本団地活性化プロジェクトに関連した質問もあり、地域貢献や子どもたちの教育における北里大学メディカルセンター病院との連携が強調された。市長は、病院長との面会を通じて、相互に協力する意向を示した。特に、地域医療において重要な役割を果たしている北里メディカルセンターとの関係強化は、今後の市内医療への貢献が期待される。
また、松島議員は、北本団地の活性化への具体的な取り組みについて言及した。商店街の空き店舗の活用状況や周辺の環境整備についても言及し、持続可能な地域づくりに向けた意見を述べた。特に、新たな拠点としてのシェアアトリエ『まちの工作室てと』が成功事例として挙げられ、地域の参加と協力がこのプロジェクトにおいて不可欠であるとの認識が示された。
さらに、松島議員は図書館への電子図書導入についても質問した。昨年11月からの電子図書館サービス開始以降、577点の貸出実績があると報告され、利用促進に向けた取り組みが今後の課題として提示された。特に、利用者の多様化を意識したコンテンツの充実が求められている。
この日の議会では、多くの議員が地域資源の活用や市民参加型の施策を求める発言をし、市民の声が政策に反映されることが期待された。市長もこれらの意見を踏まえ、今後の施策に活かす考えを示した。