令和2年9月17日、北本市議会で行われた定例会では、新庁舎等の公共工事に関する報告書や新ごみ処理場の建設方針についての議論が行われた。特に議論の中心となったのは、庁舎建設を巡る特別委員会からの勧告に対して、市としてどのように対応していくかという点である。
松島修一議員は、新庁舎等に関連する公共工事の進捗状況と、勧告に基づいた具体的な検討について質疑を行った。市長の三宮幸雄氏は、特別委員会の勧告に対し、法的責任の有無や損害賠償請求の可否について詳細に検証を行った結果、請求を行わないと判断したと述べた。これは、損害の立証が困難であることを理由に挙げ、これまでの協議を踏まえた決定であるとした。
市長は、今後も市民への透明性を保つための説明会開催を検討するとしたが、具体的な日時や方法については未定であることも明らかにした。また、新ごみ処理場の建設方針に関する議論も続いている。現在、北本市と鴻巣市は共同で勉強会を行い、より良い処理施設の実現に向けて議論を進めている。
加藤勝明議員は、増える医療的ケア児に対する市の支援体制について問及した。江口誠福祉部長は、医療的ケア児に特化したコーディネーターの配置と、関係機関との調整を進めていることを説明した。特に重症心身障がい児に対する地域の支援が拡充されている点が強調された。
市長は、総合振興計画後期基本計画の策定に関し、新駅の整備と南部地域の活性化に向けた具体的な行動を取る意向を示し、住民からのフィードバックを基にした取り組みを進める重要性を訴えた。