令和5年第3回北本市議会定例会が開催された。議会では、諏訪幸男議員の一般質問が行われ、デーノタメ遺跡についての市民意識の向上が強調された。
諏訪議員は、デーノタメ遺跡の存在が地元住民に十分に認識されていない現状を指摘した。議員は「遺跡が久保特定土地区画整理地内にあることが、市民の認識に薄いのではないか」と述べ、土地区画整理事業の進捗状況と関連性について市に質問を投げかけた。これに対し、市長の三宮幸雄氏は、「事業がスタートしてから様々な障害があり、遺跡を保存する方針に切り替えたことで、今後の進捗に期待が寄せられる」と回答した。その回答では、遺跡に対する意識の向上を目指す整備計画も示唆された。
次に、島野和夫議員が少子高齢化対策をテーマに質疑を行った。彼は特に、若年層の移住促進や地域振興に関する施策について質問。福島弘行政策推進部長は、「本市が特に若い世代をターゲットにしたプロジェクトを実施しており、これにより一定の成果が得られている」と報告した。さらに、人口減少の要因分析がなされ、地域間の比較についても言及があった。
岡村有正議員は、空き家問題に関する現状と施策を問い、特に空き家バンクの導入についての意義を問うた。小林都市整備部長は、「空き家等対策計画を改定し、空き家問題により一層取り組む必要がある」と答え、今後の方針を示した。議会では、地域活動の支援や交通安全対策についても様々な提案が寄せられ、地域住民が参加できる活動が強調された。
また、島野議員は交通アクセスに関する問題を提起し、特に高齢者や障害者に配慮した交通政策の必要性が論じられた。市側は安易に信号設置はできない理由を説明しつつ、今後の調査や要望を受けて適切に対応する意向を示した。
最後に、岡村議員は、地域コミュニティを育てる環境づくりについての質問をし、皆が排除されない地域づくりの必要性を強調した。これに対し、柿沼福祉部長は、「地域共生社会の実現に向け、さまざまな主体と連携した支援を継続する」と述べた。