令和元年12月11日の蓮田市議会定例会では、医療、健康、さらには高齢者施策に関する重要な議題が取り上げられた。
一般質問に立ったのは鈴木貴美子議員で、特に医療的ケア児の支援について取り上げた。これに対し、町田一幸生涯学習部長は、市で把握している医療的ケア児は4名であり、退院後の在宅生活を支援する体制を整えている旨を説明した。しかし、社会的資源が不十分であるとの認識を示し、今後、地域での医療的ケアの必要性を理解してもらうために啓発活動や支援体制の構築に取り組む意向を強調した。
また、ワクチン接種の推進についても言及した。鈴木議員は、ロタウイルスワクチン接種が2020年から定期接種化となることを挙げ、接種率向上のために国と地方が連携して取り組む必要があると述べた。これに対し、町田部長は、対象者の把握や自治体としての支援の方針を示し、地域での接種率向上に向けた取り組みを続ける意向を示した。
フレイル予防については、鈴木議員が高齢者の健康寿命を延ばすための健診の実施についての質問を投げかけた。これに対し、猿田孝二健康福祉部長は、76歳以上を対象とした新たな健診を実施する計画を述べ、高齢者のフレイル状態を早期に発見し、支援へつなげる重要性を強調した。加えて、住民主体の健康維持への取り組みも進めるとの姿勢を示した。これに関連して、各種の地域活動や交流の場を設け、フレイル予防の意識を高めることを目指すとした。
また、作業の効率化や職員の健康管理問題についても触れられた。時間外勤務の現状については、適正化に努める必要性を認め、市は時間外勤務が多い職員に対して健康管理に配慮しつつ事務効率化を模索する方針を打ち出した。
さて、最後に、通学路の安全性についての議論も行われた。齋藤昌司議員は、特に蓮田北小学校周辺の道路の拡幅計画について言及し、現在の道幅では児童が危険にさらされていることを訴えた。市はこの状況を重く受け止め、北小学校近隣の道路整備を早急に進める姿勢を示した。今後は教育委員会や地域と連携し、通学路の安全確保に向けた具体的なアクションプランを策定する考えだ。
市長は、台風19号の影響を受けた災害対策の中で、これまでの施策や市民からの意見を聞き取り、必要な対策を推進する姿勢を示した。今後も市全体での防災・減災対策を進め、市民の安心・安全を守るため努力していく意向が語られた。