令和元年12月の蓮田市議会定例会が行われ、市政に対する一般質問が行われた。本会議では自主避難所の開設基準や福祉避難所利用者への支援策が主要な議題となった。
特に、台風19号の接近を受けての自主避難所の開設状況が注目され、それに伴う課題や住民からの要望が議員から提起された。市は台風19号の際、自主避難所を12箇所開設し、373名の避難者を受け入れた。市長は『規模や開設基準の見直しについて、今後の周知活動が必要である』と強調した。
また、福祉避難所に関しては、高齢者や障害者に配慮した避難所が必要であることが再確認された。市は、要支援者の避難先を明確にする必要性についても触れ、今後地域との協力のもとで対策を進める意向を見せた。
その上で、災害廃棄物の一時保管場所について、蓮田市はその確保に苦慮しており、民有地の活用を検討していることも議論の中で明らかになった。災害に備えたインフラ整備は、今後の大きな課題である。
次に、教育問題についても質疑が交わされた。教職員の長時間労働問題に関し、過去5年間の教員の休職者数は5名、死亡者数は3名と報告された。休憩時間については45分の確保が義務付けられているが、実際には各教員の勤務環境によって取れない場合も多かった。教員の勤務実態や改善策として、業務の見直しが求められている。
具体的な提案として、不要な業務の削減や臨時職員の増加、部活動へのサポートについても議論された。また、教育現場への理解を求めた上で、職員の健康を守るための環境づくりが急務であるとの意見が上がった。
今後、市はこれらの問題に対し、恒常的な見直しや改善に向けた取り組みを強化していくと述べ、市民が安心して暮らせる町づくりに貢献する意向を示した。議会での議論を踏まえ、蓮田市は今後の政策に反映させていく必要がある。