令和4年3月に行われた蓮田市議会では、さまざまな市政に対する一般質問が行われた。その中で、新環境学習館に関する建設計画が注目を集めた。湯谷百合子議員は、現環境学習館の使用可否についても議論を呼び、環境学習館の計画変更や建て替えの際の利用団体からの要望が反映されたことを強調した。
湯谷議員は、新環境学習館について、「現学習館の利用が提案されたが、撤回された」と述べ、令和4年度には3億7,000万円がこの事業へ割り振られることを紹介した。
一方、学校休校時のオンライン授業に関しても議論が熱を帯びた。湯谷百合子議員は、市内中学のオンライン授業の実態について言及し、取り組みが学校によって異なること、また少なからず有効に機能していないという点が指摘された。各学校におけるデジタル教材の導入が進んでいるにもかかわらず、オンライン授業がなかなか実現できていない学校があることも問題視された。
増田勝弘学校教育部長は、オンライン授業の実施状況を報告し、全市の学校において二分されている状況を明らかにした。特に、小学校低学年では、画面を見つめる時間が健康上の問題を引き起こすという懸念があり、家庭での取り組みに依存する部分が多いことも考慮されるべきとした。
その他、メンタルヘルスの保持に関して、秦邦雄議員が職員の健康管理に質問し、長時間の勤務での疲労が影響することが取り上げられた。吉澤正剛総務部長は、時間外勤務の実態について報告し、日々職員の健康を常に意識している必要性を強調した。
また、BCP(事業継続計画)についても質問があり、実際に災害が発生した際の適切な対策の必要性が話し合われる場面もあった。総合政策部長の山口亨氏は、具体的な対応として、災害時に職員が迅速に動ける体制を整える必要性があると強調した。
この議会は、長年にわたる中野政廣市長の四期16年に及ぶ市政を振り返る機会でもあり、次世代へどういう意義を残すかが問われる重要な内容になった。中野市長は自身の長きにわたる蓮田市民への思いを語り、その後の市政運営がどのように進むべきか、熱心に説明した。