蓮田市議会の令和3年9月定例会では、市政に対する一般質問が行われ、特に水道事業と教育現場でのICT活用に関する議論が目立った。
水道事業については、議員の菊池義人氏が市の水道ビジョンや管路更新の取り組みを問うた。小山猛上下水道部長は、漏水調査や有収率に関するデータを示しつつ、管路更新の必要性を強調した。過去3年のデータによると、有収率は向上しているものの、地下漏水発見の難しさや老朽化資産の対応が課題であるとした。菊池議員は早期発見と対応の重要性を訴え、市としての取り組みを促した。この議論が今後の水道事業における透明性や効率性をどのように高めるかが注目される。
教育現場では、菊池議員がGIGAスクール構想に基づくICT端末の利活用について質問。増田勝弘学校教育部長は、タブレット端末の導入状況を説明した。特に、コロナ禍における学びの停滞を防ぐため、オンライン学習の実施や教員のICT研修が進められていることを述べた。さらに学校教育の現場でのケアラー支援の重要性が指摘され、今後の支援策についても期待が寄せられた。
通学路の安全対策に関する質問も行われた。高橋健一郎議員が通学路での事故事例を挙げ、特に危険個所の対策を求めた。増田教育部長は、過去3年間の事故例を示し、課題として道路の拡幅や標識整備の重要性を認識していると答えた。
桜ケ丘橋に関しては、安全対策としての人道橋設置が議題に。細井都市整備部参事は、架設方法について検討中であり、関係機関との連携が肝要であると答弁した。市長は、地域の要望を受けて進める意欲を表明。また、流産や死産を経験した女性への支援についても議論が展開され、グリーフケアの重要性が強調された。
このように、蓮田市議会では、水道事業、教育、通学路、安全対策、そして流産・死産に関する支援策など、多岐にわたる問題が提起され、市民生活の向上に向けた具体的な施策が求められている。