令和3年3月の蓮田市議会定例会では、市政に関する多様な質問が議員から挙がった。特に重点が置かれたのは、公共工事入札制度に関する質問であり、菊池義人議員が最低制限価格設定の適用範囲拡大を求めた。これに対し、山田勝利総合政策部長は、現在1,000万円超の工事に適用している最低制限価格について、低額工事への引き下げ設定を検討中であると述べた。
菊池議員は、過去の入札結果を参考にし、落札率が異常に低いことから早急な対策が必要であると強調した。彼は、質の高い工事を確保するためには、最低制限価格をすべての公共工事に設定すべきと訴えた。この議論は、地域経済や建設業者の健全な育成に直結し、蓮田市の公共事業の透明性や公正性に対する期待の高まりを示している。
次に、黒浜緑地の管理状況が議論された。山口亨環境経済部長は、令和2年度における緑地内の管理活動や課題について説明。樹木の剪定や伐採を行い、地域住民の安全を確保するために継続的な取り組みが必要であると指摘した。さらに、ボーリング調査の結果が、地盤の安定性を示していることも報告された。議員たちは今後の整備計画と住民との連携を求めた。
また、交通安全に関する質問も多数寄せられた。特に、蓮田南地域の道路事情について詳細な調査を要求する意見が多く、地域住民の安全が強く求められた。関根守男都市整備部長は、各市道の現状確認と今後の管理方法について述べ、信号機や横断歩道の設置を検討すると答えた。
さらに、新型コロナウイルス感染に対する各種対策も話題に上った。保健所職員による感染検査の状況、特に高齢者施設や障がい者施設の職員に対する保護が重要視されている。関係機関との協力を保ちつつ、必要な検査体制が整備されていくことが確認された。
実施されるワクチン接種に関しても、希望する全ての市民が接種できるような体制を整えることが求められており、特に交通手段や受診における配慮がなされるべきと強調された。全体を通じて、市議議会は市民生活及び安全を最優先に考え、多角的な視点から施策を進める必要があるとの意見が一致した。