令和3年12月13日に蓮田市議会で行われた定例会では、市政に関する一般質問が行われた。
特に注目を集めたのは、湯谷百合子議員による観光行政と都市型農業に関する質問であり、観光資源の創出や梨農家の担い手確保について議論が交わされた。湯谷議員は、現在蓮田サービスエリアにおいて進行中のスマートインターチェンジ工事について言及し、これにより交流人口が増えることを期待する意向を示した。議員は「蓮田の魅力を表すキャッチコピーとして『とかいなかNo.1』が選ばれた。しかし、このキャッチコピーを実現するためには、観光行政に真剣に取り組む必要がある。」と主張した。
さらに、湯谷議員は観光資源の現状について、「黒浜貝塚」と「さいたま緑のトラスト保全第11号地」のような著名な地域に加え、新たな観光資源の創出に向けた取り組みとして、本市の観光課の設置を提案した。高崎達也環境経済部長は、観光資源の活用について「新たなスマートインターチェンジを活用した事業を検討中である」と答えた。これに対して、湯谷議員は「観光は地域経済の活性化に不可欠であり、市外からの訪問者を受け入れる準備が急務」と強調した。
次に、市民活動団体の実態把握についての議論も盛り上がりを見せた。湯谷議員は、活動団体の数や抱える課題について尋ね、市の支援が必要であることを問いただした。教育長の増田勝弘氏は、団体の抱える課題として、会員の高齢化や活動拠点の問題を指摘し、行政がその解決に向けて努力していく必要があると述べた。
また、黒浜沼周辺埋立てについては、議論が交わされた。湯谷議員は、環境に対する影響や浸水の危険性について懸念を表明したが、高崎部長は、「正規の手続きを経て進められており、環境保全にも十分配慮している」と説明した。これにより、住民の不安を払拭する意義が強調された。
本日の会議の成果として、蓮田市政における観光行政や市民活動の重要性が再確認され、蓮田市の未来に向けた具体的な行動が求められる姿勢が見受けられた。議員たちは引き続き市民からの信任を受け、“とかいなかNo.1”の実現に向けた取り組みを推進する意向を示した。
蓮田市の未来を築くための重要な一歩が、議会を通して確実に進んでいることが期待される。