令和3年6月28日、上尾市議会で6月定例会が開催され、市長提出の議案や市民生活、教育施策に関する議論が行われた。
出席議員は29名、欠席は1名で、議題には一般会計補正予算や教育関連の条例改正等が含まれている。
主要な審議では、一般会計補正予算(第3号)が承認された。これは新型コロナウイルス感染症への対応に向けた助成金を含む内容で、利便性向上を図るための公共施設の非接触化にも焦点が当てられた。総務常任委員会を代表し、新道龍一議員は、予算案は全会一致で可決されることが決定したと発表した。
請願第9号は国に対してエネルギー基本計画策定の意見書提出を求めるもので、審議の結果、賛成少数で不採択となった。議会内からは市のエネルギー政策に関する質疑が多かった。
教育施策の一環として、上尾市立学校設置条例の改正が提出され、地域住民の理解が得られていないとの意見が多く寄せられた。これに対して、新藤孝子議員は、平方幼稚園の廃止に反対する立場で発言し、地域の意見を大切にする必要があると主張した。議案第32号は最終的に否決されている。
また、請願された教員免許更新制の廃止を求める意見書についても議論が行われ、議員の間で意見が分かれた。教育の質を保持するためには、現行制度の見直しが重要であるとの観点から、教育関連の意見書も可決された。
デジタルトランスフォーメーションに関する意見書も提出され、教育現場でのデジタル活用の重要性が強調されたが、反対意見も多く出され、慎重な推進が求められる結果となった。
市長は閉会の挨拶で、昨年の火災復旧工事の完了を報告し、8月30日には次回の定例会を開く意向を表明した。議会は市民の声を活かし、今後も公益に寄与する施策に取り組む姿勢が示されている。