令和2年6月19日、上尾市議会にて新型コロナウイルス感染症に関する一般質問が行われた。この質問では、市道の安全対策や市内事業者への支援、さらにはフードパントリーの試みについて議論された。
まず、議員から指摘された市道1037線に関する問題では、歩道の整備不足が取り上げられた。市道1037線においては、過去3年間で発生した交通事故の統計が示され、多くは自動車間の事故であったが、特に子どもたちの通学路であるため、安全対策の必要性が強調された。市は、道路の安全性を向上させるために、外側線の塗り直しや新規標示の設置を検討していくことを約束した。
次に、新しく開設されるイオンモール上尾に伴う交通量増加が予測され、それに対する渋滞緩和策が講じられていることも報告された。国道17号上尾道路へのアクセス改善策が進められており、来るイオンモール開設に備えて、街の交通計画が重要視される。
さらに、今回初のフードパントリーが実施されたことが話題となり、市の支援が求められた。コロナウイルスの影響で経済的困窮を余儀なくされた市民のため、フードパントリーの実施が評価されたが、今後の運営支援や情報発信を通じて、さらに多くの地域の困窮世帯に食料供給が出来る体制が必要と指摘された。
また、高齢者に対しては、インターネットの利用支援が求められた。市が実施しているスマートフォン教室やオンライン講座が紹介され、さらなる拡充が期待されている。特に、DX(デジタルトランスフォーメーション)が進行する中で、高齢者がオンライン環境に適応できるよう取り組む必要がある。
最後に、難聴者への配慮が提案された。耳マークを使用することで、周囲の理解を促進し、円滑なコミュニケーションを図ることで、難聴の方々に対する周囲の理解を深めるような施策が求められた。
全体として、上尾市はコロナ禍を乗り越えるために様々な施策を講じているが、今後は、行政の柔軟な対応や、地域住民、特に弱者への支援策の徹底を求める声が強まると予想される。行政の取り組みは、市民が安心して暮らせる環境の形成に貢献することが期待されている。