令和2年12月23日、上尾市議会の全員協議会が開催され、指名競争入札について議論された。
一連の議論では、特に市内業者の育成と競争性のバランスが焦点となった。市長の畠山稔は「指名競争入札について、地域経済の活性化も重要である」と強調し、関係職員との説明が続いた。
教育総務課の池田直隆課長は、太平中学校、大石中学校、上平中学校における屋上防水改修工事の概要を説明した。入札には市内の業者を含め、事前に確認があった業者が参加した。
しかし、鈴木茂議員は「要綱の規定に沿った選定が行われていないのでは」と疑問を呈し、教育総務部長の小林克哉も「要綱に従っていなかった」と認めた。選定要綱には地元企業育成の観点が重要視させている。
また、契約検査課の池田将寛課長は入札参加者について、複数の業者が名乗り、この中には市外の大手企業の名前も挙げられた。これに対し、原田嘉明議員や井上茂議員からは「これは市の業者にとって脅威ではないか」との意見が出された。
さらに、議論は入札条件の透明性と公平性にも及んだ。副市長の石川稔は「法令上の問題はないが、今後配慮が必要だ」と述べた。これに対して、参加者は市内業者の安定した受注が求められるとの意見が共通していた。