上尾市議会の令和3年12月定例会において、複数の議員が市政に対する一般質問を行った。
特に注目されたのは、戸口佐一議員による上平複合施設と化学物質過敏症対策についての質問である。戸口議員は、上平複合施設の利用状況に触れ、市民のレクリエーションの場としての役割を強調した。また、化学物質過敏症に関しては、苦しんでいる市民の実態を紹介し、市の対策の充実を求めた。戸口議員は、「市長の市政報告で誰もが納得できる公共施設再整備が求められている」と述べ、その必要性を訴えた。
さらに、交通弱者への支援が急務であることを指摘し、人々の移動権の確立についても言及した。これに対し、市の担当者は、現状の交通機関の運行状況や問題点について言及し、今後の改善策について答えた。
新藤孝子議員は国民健康保険引上げの見直しについて質問した。新藤議員は、国が進める社会保障費削減に伴う保険税引き上げに懸念を示し、「低所得者にはさらなる負担軽減が必要ではないか」と述べた。市長は、来年度の予算編成にあたり、市民生活に寄与する取り組みを継続する意向を示した。
議会での質疑応答では、教育環境やスポーツ振興、平和行政への取組についても多くの意見が交わされた。議員たちは、各々の取り組みが市民にとってどれほど重要であるかを強調し、市民参加の促進と共に、地域のニーズを反映した政策形成を促す声が上がった。
自治体に求められる対応は、子育てや地域福祉、文化交流の促進といった多岐にわたるが、その中心には市民との信頼関係があることが再確認された素晴らしい会議であった。議会の成果が市民生活の質の向上に寄与することを願う。