令和4年12月23日、上尾市議会は定例会を開催し、市長が提出した一連の議案を審議した。特に、令和4年度上尾市一般会計補正予算第11号から第12号までの補正案が全会一致で可決されたことが注目される。これに伴い、市長はその施策実施の必要性を強調し、質疑が活発に行われた。
議案の中で議論を呼んだのは、上尾市個人情報の保護に関する法律施行条例の制定である。この条例は、個人情報保護法の改正に伴い必要な事項を定めるものであり、特に市民の個人情報がどのように保護されるかという観点から様々な意見が出された。賛成意見の中からは、個人情報の適切な取扱いを期待する声が上がり、反対意見の中では、法律の不備や個人情報漏洩の危険性が指摘された。結果として、原案が可決された。
また、請願第18号である、若年がん患者のターミナル在宅療養支援の実施を求める請願も全会一致で採択された。委員からは、この請願の重要性を述べる意見が出され、実施の必要性が強調された。健康福祉常任委員長の戸野部直乃氏は、この議案が実現することで、より多くの人々が家族との時間を大切にできるようになると述べた。
さらに、学校給食における低アレルゲン献立の取り組みを求める請願に関しても意見が交わされた。市内の飲食事情や子供たちの健康に配慮し、給食の質を向上させる必要性が議論された。特に、教育長は、食物アレルギーを抱える子どもたちへの配慮が必要であることを述べ、施策の実現を誓った。
最後に、議長の辞職及び新議長選出の件が報告され、星野良行議員が新たに議長に就任した。議長は就任の挨拶の中で、議員全員と協力し合い、市民の生活向上に全力を挙げていく意志を示した。以上のように、議案の多くが可決され、有意義な討論が行われた定例会は、上尾市の未来に向けて一歩前進する内容となった。