令和5年3月9日、上尾市議会の定例会が開かれ、議員たちは市政に関する一般質問を行った。特に注目を集めたのは、ヤングケアラーの実態調査についてである。調査の結果、上尾市内の小学4年生から中学3年生までの児童生徒約11,000人を対象にしたところ、7%がヤングケアラーの可能性があることが確認された。
この問題に関する議論では、岡野子ども未来部長が「ヤングケアラーは日常生活に悩みを抱えている」と指摘した。ヤングケアラーを支援するため、来年度の取り組みとして、コーディネーターの配置やオンラインサロンの開催が計画されている。これにより、相談の入り口を容易にし、当事者同士の交流を図ることを目指す。
さらに、29番の浦和三郎議員は、国民健康保険の健診結果をもとに、実施状況を確認。特定保健指導を受けた高齢者の中で医療費が減少する傾向にあり、受診を促進する必要性があると訴えた。また、がん検診の受診者数が増えている中、乳がん検診、前立腺がん検診の重要性が強調された。
また、地域の通学路における危険箇所の認識についても多くの議員が質疑を行った。特に、上平北小学校近くの交差点では事故が頻発しており、地元の住民からの要望が上がる中で、より効果的な安全対策が求められている。教育総務部長は、現在行われている手押しボタン信号の設置や学童注意の標識があることを明言したが、さらなる交通対策が議論された。
最終的に、上尾市では、健全な地域を保つために各種施策を進めており、その中でも高齢者の健康や、若者の安全を確保するための施策が基盤となることが明らかに。その効果を最大化するには、市民全体の理解と協力が欠かせない。今後の議論が期待される。