令和3年9月上尾市議会定例会が開かれ、重要な議題について審議が進められた。
議長の大室尚議員は、開会にあたり、去る8月12日に石川稔副市長が逝去したことに対する哀悼の意を表明した。石川副市長は新型コロナウイルス対策を含む数々の政策に尽力していたことから、その早すぎる別れを憂い、市として残された課題に取り組むことが使命であると述べた。
議事の最初に監査委員の紹介が行われ、新たに就任した代田龍乗監査委員がご挨拶申し上げた。代田委員は「公正かつ効率的な行政運営に努める」と強調した。
次に、会議録署名議員が指名され、尾花瑛仁、津田賢伯、佐藤恵理子の3名が選ばれた。続いて会期の決定が行われ、定例会の会期は9月30日までの32日間と決定された。前島るり議員は、その旨を報告し、一般質問の通告も24名に上ると説明した。
また、畠山市長からの提出議案についても報告があり、議案第74号から議案第97号までの24件が審議に付されることが確認された。中でも、「令和2年度決算の認定」が重要な議題であることが指摘された。市長は「行政運営の健全化」を図るため、具体的な数値と方向性を示し、迅速な対応を求めた。さらに新型コロナウイルスに関連した経済対策についても、支援策を進める必要性を述べた。
市長の説明に続いて、各部長より詳細な議案説明が行われた。特に補正予算案については、教育費、福祉、医療、商工業振興など幅広い分野にわたる支出が計上され、それに見合った予算運営が求められた。重要な議題には、上尾市の新図書館複合施設建設工事に関する損害賠償問題が含まれており、裁判上の和解について慎重に議論が進められることとなった。この問題に関し、市は大きな責任を負うことになるため、費用の見積もりや対応方針をしっかりと固める必要がある。
最後に、大山一夫監査委員の監査報告が行われ、各会計の決算状況や予算執行について適正な運営が行われている旨の報告があった。また、監査における指摘事項と対策が重要視され、将来の行政運営に影響を及ぼす意見も述べられた。