令和3年3月18日、上尾市議会において、市政に対する一般質問が行われ、複数の議員が市のさまざまな課題について質疑を行った。特に井上茂議員は、水害対策に関する質問を通じて、上尾市の浸水対策の取り組みを強く訴えた。井上議員は、昨年の3月に策定された「上尾市総合治水計画」と「上尾市雨水管理総合計画」を引用しながら、二ツ宮地区と東町地区の浸水要因を明らかにした。
質問では、上下水道部長の黒木政彦氏が、浸水の主な理由として在来管の流下能力不足や地盤の高さに関する問題を指摘した。井上議員はそれに対し、具体的な解決策や地域別の排水状況について詳細な回答を求めた。黒木上下水道部長は、雨水管渠整備に加え、貯留管などの設置が重要であると答え、さらなる対策の必要性が強調された。
また、矢口豊人議員は、新型感染症のワクチン接種について質問し、住民からの関心の高さを示すとともに、市の対応策について具体的な情報提供を求めた。市長と教育関係者も、教育環境の整備や高齢者支援施策と市民との連携を強調した。特に、障害者福祉や教育の向上に向けた取組として、計画的な予算配分や地域密着型のサービスの重要性が語られた。
最後に、コロナ禍での自治会活動の影響についても議論され、地域の絆や必要な支援策について市民からの意見が求められた。議員たちは今後のまちづくりや地域活性化に向けた提案をし、特に若い世代の移入促進や住みよい環境づくりに向けた知恵を出し合う姿勢を見せた。市長も地域のプロモーションの重要性を認識し、情報発信の強化を約束した。これら一連の質疑応答を通じ、市は地域の声に耳を傾け、次世代を見据えた施策の推進が必要であるという共通認識に至った。