令和元年9月20日、上尾市議会で定例会が開かれた。議題には、上尾市一般会計補正予算(第4号)を含む多くの議案が提出された。
議案第22号では、平成31年度の一般会計補正予算に森林環境譲与税の基金管理事業が盛り込まれている。これについて、尾花瑛仁議員(総務常任委員長)は「予算は870万2,000円で、環境整備を促進するための重要な施策です」と説明した。また、「間伐や地域振興に寄与する方針に基づくものであり、今後の運用が期待されている」とも述べた。
一方、この森林環境譲与税に対しては、一部議員からの反対声も上がった。糟谷珠紀議員は「この税制は、都市部に多額が配分されるという不公平感があり、地方の実情を無視した税制である」と指摘した。議案第30号の制定にもつながるこの問題では、調整が求められるとの声が強まっている。
また、上尾市の職員倫理条例の制定に関しても議論が行われた。現在進行中の公金不正支出問題を受けて、職員の行動規範が議会で重要視されている。「不当要求行為を受けた際の報告ルートとして、所属長を経由することに問題がある」との意見に対し、議会の幹部は「報告があれば必ず対応するが、現在は組織的な対応が必要」だと答えた。
議会運営委員会からは、請願第34号が上尾駅での期日前投票所の新規設置を求められたが、ことごとく否決された。この請願問題は高齢者や住民にとって特に重要であり、交渉の余地が見出されている。また、上尾駅周辺の移動手段の確保も社会的な課題として議論の対象となっている。
最後に市長の挨拶があり、様々な地域行事や交通事故防止策についての取り組みが強調された。市長は締めくくりに「市民の皆様と共に上尾市をよりよくしていくため、今後とも努力を重ねていく」と語った。市議会はこの後、議案に対する採決を行い、多くが可決したが、一部は否決される結果となった。