令和5年12月21日、上尾市議会の定例会が開催された。この会議では、議員による市政の一般質問が行われ、市民生活に直結する様々な問題が提起された。
初めに、矢口豊人議員が環境政策について質問を行った。矢口議員は、地球温暖化対策実行計画の策定過程における課題や施策の実行について言及した。特に「ゼロカーボンシティ」の実現に向けた施策には、多くの関係者が関与する必要があり、堀口環境経済部長からも市の方針と具体例が答弁された。
堀口環境経済部長は、省エネ設備の導入や再生可能エネルギーの利用拡大、建物の省エネルギー化に向けた取り組みが進んでいると強調した。また、地域の住宅関連施策が多いことも指摘した。
次に、救急体制に関する質疑が交わされた。新道龍一議員は、地域別の救急出動件数と到着時間について質問をした。中山消防長は、広域化後の救急出動件数が増加し、到着時間が短縮されたことを報告した。特に、伊奈町に面する東側地区の到着時間には改善が見られたことが評価された。
しかし、伊奈町北部地域への救急体制の強化が引き続き課題であるとの指摘もあった。この点で、上平分署からの出動が主に伊奈町北部をカバーすることになっているため、地域住民の安全確保に向けた対策が求められている。
さらに、新道議員は学童保育についても言及し、利用児童の増加や学校敷地内への移転の必要性を指摘した。現在、上平北小学校の学童保育所は学校敷地外に位置しており、通学路の安全性についての懸念が示された。部長からは、転用可能教室の活用について検討が進んでいるとの回答を得た。
最後に、期日前投票所に関する議論が行われた。特に、バランスの取れた投票所の設置が求められており、上平地区への期日前投票所設置のニーズが指摘された。関根選挙管理委員会事務局長は、イオンモール上尾での設置に向けて協議中であると述べながらも、支所での設置についても検討が期待される。
総じて、本会議では市民生活に密接に関わるテーマが幅広く議論され、市民からの声を適切に反映させるための施策が今後も検討されていくことが期待される。今後の議会における議論にも大いに注目が集まる。