令和6年3月、上尾市議会が定例会を開催した。市長が提出した令和6年度一般会計予算は788億8,000万円と過去最高額となり、賛成多数で可決された。
予算には、18歳までのこども医療費無料化や、自転車用ヘルメット購入補助、地域住民向けのサポート事業が盛り込まれている。市長は「子育て世代が頑張るまちを実現する」ために新たな施策を進めるとともに、積極的に備える重要性を訴えた。
一方で、反対討論では、議員からは敬老祝金を削減する議案に対する懸念が示され、高齢者福祉対策が不十分だとの指摘もあった。特に77歳の人たちへの祝金が減額されることを問題視し、さらなる市民サービスの充実を求めた。
さらに、議案第15号、平方北小学校の再編検討協議会条例についても議論が行われた。この条例案には、地域の教育環境を無視した計画であるとの批判が集まった。学校の統合は計画通り進むべきではなく、地域住民や保護者の意見を尊重すべきだとの声もあった。
今回の定例会では、委員長報告が各委員長から行われ、それぞれの議案に対する質疑や討論が続いた。特に、保育所の条例改正や市税条例、教育に関する議案については、意見が分かれ激しい議論がみられた。議会は公共の福祉に資する政策の推進が求められる中で、全ての議案について慎重な審議が必要とされている。
本会議では、請願第1号についても議論が行われ、健康保険証廃止に伴う国への意見書が可決された。議会は今後も市民の要求に応える形で議論を続けていく構えを示した。
今後の上尾市政運営の行方に注目が集まる。市民が求める政策ニーズにどう応えるかが鍵となる。