上尾市の市政における課題として、放置自転車の問題や保育所の入所状況、障害児保育、公民館の役割、そして不登校と運転免許証の現状が挙げられる。放置自転車の撤去の取り組みでは、上尾駅及び北上尾駅の禁止区域にて令和3年度は177台、令和4年度は182台の自転車が撤去されたと報告されており、これにより市民生活環境の保持が図られた。また、撤去後の対応として、所有者への照会や引き取り、処分が行われている。
一方、市全体の保育所の受入れ可能人数は3年間で3,575人から3,648人へと増加しているが、待機児童数や保留児数は減少傾向にないことが指摘されている。特に、原市南や瓦葺地域では保育所の整備が進んでおらず、保育の受け皿が不足する可能性が懸念されている。新設される保育所が上尾駅近くに集中しているため、交通利便性が求められる地域のニーズに応える必要がある。
また、障害児保育については、上尾市では令和4年度に公立保育所で52人、私立保育所で37人の受け入れが行われており、特別な支援が求められる児童への対応も強化されている。市としても、今後さらに地域での居場所や支援の提供を図っていく考えを示している。
公民館に関しては、利用者数がコロナ前の27万人から新型コロナウイルスの影響で大幅に減少し、今後の講座開催や参加者の増加を目指す必要があるとされている。市民が利用しやすい環境を整えるために、デジタル技術やオンライン講座の導入が進められるべきとの意見がある。
不登校に関する取り組みも強調され、各中学校では不登校対策推進委員会で協議され、教育センターの活動が児童生徒の支援に寄与していると認識されている。生徒や保護者との対話を通じて、さらなる支援を進めていく方針である。
最後に、運転免許証の本人写真に関する規制緩和を求める声もあがっており、市としても多様なニーズに配慮した対応が必要と考えられることが強調されている。これらの問題に対して、市と市民が協力して解決に向けた取り組みが求められることは明らかである。