令和元年９月の阪南市議会第３回定例会において、重要議案が審議された。
特に注目されたのは、阪南市住民投票条例の制定についてである。市長の水野謙二氏は、住民投票制度を通じて市政の重大事項に関して住民の意思を反映させることが目的であると述べた。「市政の重要事項及び自治の根幹に関わる事項について、住民投票の実施を市長に請求できる規定を設ける」と強調した。
総務部長の森貞孝一氏は、議案の詳細について説明。条例の概要には、投票資格者として18歳以上の日本国籍を持つ者及び永住外国人であることが明記されている。請求に必要な有権者数は6分の1以上とし、成立要件として投票率が2分の1を下回ってはならないとした。
また、阪南市下水道事業経営戦略策定審議会条例の制定についても審議が行われた。事業部長の池側忠司氏は、下水道事業を安定的に運営するための中長期的な計画を策定するための組織を設ける意義を説明。「今年度中に審議会を立ち上げ、戦略を策定する予定です」と述べた。
さらに、阪南市森林環境譲与税基金条例の制定についても話題に上がった。森林環境税の収入を活用し、地域の森林整備を推進することを目指していると説明された。池側氏は、「地域の森林を守り、環境を整備するための施策を進めることが重要である」と強調した。
これらの議案は、住民の意見を反映させるための重要な施策であり、今後の議会においてもさらなる審議が進められる見通しである。議会は住民参加型のまちづくりを促進することに期待を寄せている。