令和元年6月18日、浦添市議会第189回定例会の中で発言された西銘健議員の一般質問は、多くの市民が関心を寄せる重要なテーマに焦点を当てました。まずは、米軍基地からの発がん性物質であるPFOsによって、浦添市の水道水が長年汚染されてきた問題について取り上げました。
西銘市議は、有害物質による水道水の汚染が市民の命や健康に直結する問題であると指摘し、「早急に汚染されていない水道水を市民に供給することが求められています」と述べ、政府と米軍に対して責任を求めるよう訴えました。具体的には、米軍基地への立ち入り調査を求め、その結果として原因物質の使用履歴を公開し、有害物質に関する市民の血中濃度を調査すべきだと提案しました。
これに対し、松本哲治市長は「有機フッ素化合物に関しては過去3年間、沖縄防衛局、嘉手納基地、県企業局と連携して調査を進めてきたが、依然として成果が見えていない」としつつ、今後も県企業局と連携しながら安全な水の供給確保を要請していく意欲を示しました。さらに、現在の水道水が安全なレベルにあるとの見解があることも伝えられましたが、西銘市議は「まずは血中濃度の検査が必要である」と強調し、引き続き問題提起を行いました。
次に、幼児教育・保育の無償化についても言及されました。西銘市議は、入学準備金の前倒し支給や支給額の増額、認定基準の拡大を求めました。この点に関して、福祉健康部長は、前年度にはすでに入学準備金の支給を行なっており、新しい制度に向けた調整を進めているとの回答を行いました。
また、発達障がい児の支援も重要なテーマとして取り上げ、「発達障がい児支援を拡充することが求められている」と述べました。西銘市議は、ペアレントトレーニングやソーシャルスキルトレーニングの実施が求められると強く主張しました。高江洲福祉健康部長は、今後の支援体制の強化を約束しつつ、発達障がいのある子供たちへの支援が一層充実を図る決意を示しました。
議論はさらに学童クラブ支援の拡充にまで及び、待機児童数の増加と、それに対する効果的な支援策が必要であると述べられました。学校施設や地域資源を活かし、早急に学童クラブを建設し、支援員の処遇改善を求めました。
このように令和元年6月の市議会では、市民の健康や教育に重要な影響を与えるテーマが多く取り上げられました。市行政においては、これらの問題に対し、具体的な対応策を講じる努力が求められます。特に安全な水道水の供給や質の高い保育環境の整備が、今後の課題として残されていることは市民にとって重要な関心事項であることを確認し、引き続き地域の声に耳を傾けた行政対応が期待されております。