令和3年6月1日、新型コロナウイルスワクチン接種に関する重大な事故を受けた浦添市議会の第197回定例会が開会された。
初日では、議案の提案と市長の説明が行われた。特に、新型コロナウイルスワクチン接種における不手際に関する発言が注目された。高江洲幸子福祉健康部長は、接種時に誤って生理食塩水を注射したことを謝罪し、今後の対策についても言及した。
また、直接的な影響を受けた212人には抗体検査を行うとし、必要に応じて再接種を実施する方針を示した。この一件については、議長の比嘉克政氏も重大な問題であると認識していることが発言から伝わった。 今回の定例会では、全11件の議案が提出された。
位置づけとしては、人事議案や予算関係、条例案など多岐にわたる。特に、令和3年度浦添市一般会計補正予算の議案では1億8,436万1,000円の追加が提案された。これにより、歳入歳出予算はそれぞれ533億289万円となる見込である。
補正内容は主に新型コロナウイルス関連事業や生活困窮者支援事業が含まれており、特に教育機関に対する支援が強調された。議案第37号には、学校ICT機器の整備に4,477万円の支出が盛り込まれ、電子黒板やパソコンの整備が進む予定である。これにより、市内の小中学校に対するICT環境が整備されることが期待されている。
一方、議案第38号では浦添都市計画土地区画整理事業の特別会計補正予算において、それぞれ1,816万3,000円の減額が提案された。こちらは社会資本整備総合交付金の減少が影響していると説明され、関連事業の見直しも言及された。
議案第39号以降も相次いで審議が行われ、特に附属機関の設置に関する条例改正が焦点となった。新たに設置される史跡中頭方西街道及び普天間参詣道整備委員会に関する議論は、地域の歴史的な価値を保護する意義について深い意義が見出された。 各議案は今後の定例会での審議を経て決定される見通しである。