令和2年第5回糸満市議会臨時会が開催された。会期は1日の短期間に設定された。議題には補正予算や特別職の給与改正が含まれ、市民の注目が集まっている。
市長の當銘真栄氏は、コロナウイルスの影響による危機的状況を説明した。特に、感染者数が増加している中、予防策を徹底するよう市民に呼びかけた。また、市民の生活を守るための新型コロナウイルス感染防止対策の緊急事業を盛り込んだ補正予算が提案された。
議案第59号は、令和2年度糸満市一般会計補正予算の概要を示し、総額は約365億9,830万円。歳出においては、特別職の給料を削減し、コロナ対策の財源となる。また、新生児特別定額給付金事業やひとり親世帯への補助金追加も含まれる。これについて質疑が行われ、議員からは削減額の根拠や今後の給与政策に関して具体的な説明を求める声があった。
特に、市長の給料8か月間の3割削減や、副市長、教育長の2割削減が議論され、これらの措置が市民に寄り添ったものであるかどうかが問われた。市長は、年度内の状況によっては更なる調整を検討する意向を示した。議員からは市長が公約に掲げた給与のカットについて具体的な方針が示されず、期待が裏切られたとの意見も寄せられた。
加えて、議員提出の意見書は、台湾の世界保健機関(WHO)加盟を求めるもので、全会一致で可決された。市長は、ウイルス対策と国際的な協力の重要性を強調。コロナ禍の影響が市民生活にどのように及ぶか注意深く見守っていく必要がある。