令和5年第5回糸満市議会定例会が9月19日に開催され、一般質問が行われた。
物価高対策については、金城幸盛議員が質問を行い、糸満市の緊急対策に関する市長の答弁に注目が集まった。市長の當銘真栄氏は、物価の高騰に対応するための具体策として、令和5年12月より学校給食費の無償化を実施すること、また県と連携しLPガス利用者に対する負担軽減策も進めていると述べた。特に、地方創生臨時交付金を活用した支援策により、低所得世帯に対する給付金の迅速な支給を行っていることが強調された。
次にがん患者へのサポートに関する議論が続き、當銘市長は、医療用ウィッグや乳房補整具などに対する購入費補助の支援開始について、今後実施することを確認した。これは県内で初となる取り組みであり、がん患者の社会参加を目指すものである。市民健康部長の新垣政喜氏は、対象者や補助金額について詳細に答え、制度の周知や連携の重要性を強調した。
防災行政に関連する質問では、金城議員が災害時における電気自動車の活用について問合せた。當銘市長は、災害時の応答能力向上のため、電気自動車を走る蓄電池として利用することの意義を述べた。さらに、災害情報の発信強化を求める提案もあり、SNSを介した情報伝達の重要性が確認された。
公園施設の整備に関しても質疑があり、インクルーシブ遊具の導入について市の見解が求められた。これに対し、建設部長の上原斉氏は、遊具の更新計画を進めているとし、利用者の多様性に応じた適切な整備を行う方針を述べた。
会期中、道路行政についても多くの質問が寄せられ、市道や交通安全対策の強化が求められた。特に、最近の道路の危険性についての議論がなされ、市民からの声を受けて早急な対策を講じる方針が確認された。