令和5年第1回糸満市議会臨時会において、複数の重要議案が全会一致で可決された。
特に注目を集めたのは、令和4年度糸満市一般会計補正予算であり、市長の當銘真栄氏は、この議案の総額を332億492万円に増額する旨を説明した。補正の主な内容としては、低所得の子育て世帯への生活支援特別給付金、農道環境美化対策事業、出産・子育て応援交付金事業などが含まれている。
他の議案では、令和4年度水道事業会計補正予算が可決され、給水収益が2,989万円減額されることが報告された。これにより、総収益は15億8,394万円となる。補正予算は、財政健全化の観点から不可欠な措置と位置付けられた。
議案第3号として提案された地方公務員法の改正に伴う条例整理について、全会一致で原案が可決された。これにより、職員の定年年齢引き上げなどの法改正に適応することが決定した。また、議案第4号の糸満市職員の定年等に関する条例改正もスムーズに可決され、職員の雇用安定に寄与する見込みである。
工事請負契約に関する議案もいくつか上程され、稲嶺原市営住宅B棟建設工事や糸満市スポーツ観光交流拠点施設の整備工事などが審議された。特にスポーツ観光交流拠点施設については、議会内で入札方法に対する疑問が持ち上がり、競争の公平性が確保されていないとの指摘が続出した。議員らは、入札の透明性を強調し、より多くの業者が公平に参加できる体制を求めた。
議長の金城寛氏は、これらの議案を慎重に審議した結果、議会運営委員会からの答申を受けて可決したと報告した。議会の後、議員たちは市民の声に応えるため、今後も健全な市政を運営するよう誓った。