令和5年第4回糸満市議会定例会では、様々な重要な議題が議論され、特に消防行政に関する発言が注目された。
金城一文議員は、糸満市の消防職員を10名増員する条例案について質問を行い、その狙いや今後の消防力強化の見通しに期待を寄せた。同議員は「消防職員が増えることは、消防力の強化につながり、他市との消防広域化にも寄与する」と強調した。この議題に対して、消防長の島根辰也氏は「新たな定数条例が成立すれば、南部ブロックの消防広域化に向けて再調整を行う予定である」と述べ、さらなる職員確保の重要性を訴えた。
また、定員適正化計画についても議論が展開された。金城議員は、市職員が新型コロナウイルス対策業務で疲弊している現状を指摘し、職員数の増員求めた。市長の當銘真栄氏は、「職員定数の見直しを行い、業務の効率化と人員配置の最適化を図る」と述べた。特に教育委員会の職員数についても関心が寄せられ、教育長の屋良朝俊氏は「職員は減員ではなく、必要に応じて増員を検討している」との見解を示した。
道路行政に関しては、登校時の事故防止対策の必要性が議論され、教育委員会教育指導監の有銘真一郎氏が、地域住民や学校と連携し、より安全な通学路の確保を目指す方針を示した。金城議員は特に信号機の設置や見通し改善の要望を強く訴え、早急な対応を求めた。
旧南部病院跡地利用に関する進捗報告もあった。企画部長の金城満氏は、南部福祉センターと地域ふれあいセンターの整備計画の遅れについて懸念を示し、省力化と効率性の観点から新たな利用計画を策定中であると明言した。
議会の最後には、生理の貧困問題についても取り上げられた。平田健人議員からは、子供たちへの影響と現場の状況に対するアンケート実施の考えが求められ、教育長は「今後の進展に向け、養護教諭と連携を強化する」と回答した。
こうした議論を踏まえ、市は今後も市民生活の向上を目指し、担当各部門が連携しながら施策の推進と改善に取り組む方針を示した。