糸満市議会は令和4年第9回定例会を開催し、様々な重要議案について議論した。初日、最初に審議されたのは、南部広域市町村圏事務組合の共同処理事務及び規約変更に関する議案。これは、専門的知識を有する職員を持続的に確保し、事務処理の公平性と効率化を目指すもので、議会でも全会一致での可決が見込まれた。
次に、国民健康保険特別会計に関する補正予算案が扱われた。浦崎暁議員はこの案に賛成し、国民の健康を守る施策として重要視していることを強調。具体的には、歳出予算に5306万9000円を追加し、総額を83億707万7000円にするもので、過去の過誤納金の返還も含まれている。議会では全会一致で可決された。
続いて、後期高齢者医療特別会計に関する補正予算案も同様に浦崎議員から賛成の声があがり、歳入歳出予算は49万2000円が追加され、合計は4億6850万8000円となる見込みだ。
議案第91号と第93号、すなわち水道事業会計補正予算及び農業集落排水事業に関連する条例の制定も続けて行われ、両議案は全会一致で可決された。特に水道事業会計では、警備業務委託料の追加が含まれ、農業集落排水事業は令和5年度からの公営企業化を見据えている。
また、議員提出の高嶺小学校移転改築事業に関する委員会設置についても賛成多数で可決され、白紙撤回ではなく、今後の業務改善に向けてしっかりと原因を究明する必要性が指摘されている。
さらに、糸満市からの提案となったミャンマーの民主活動家に対する死刑執行停止を求める意見書も提出され、過去の取り組みを受けて迅速な対応が求められる。議員の中にはミャンマー人技能実習生が市に居住している状況も考慮し、人道的観点からの支援が必要と述べた議員もいた。
最後に、陳情書として提出された多頭飼育や野良猫に対する取り組み、特に寄付金の使途についても議論がなされた。ボランティア団体の活動を支持し、地域猫の支援が求められている。
本定例会では、多くの重要な議案が審議され、多岐にわたる意見が交わされた。今後も市民の安全と生活向上を目指して様々な政策が進められていく見込みだ。