令和5年第2回糸満市議会定例会が開催され、議題には教育長任命や各種予算案が含まれていた。
議案第10号である令和5年度糸満市一般会計予算に対し、修正案が提出された。その中で特に注目されたのが高嶺小学校移転改築事業関連予算の削減である。提案者である大田守氏は、「教育委員会のこれまでの説明によれば、基本設計書を有効活用し、従来の計画が遅れることは無い」とし、設計業務を削減することによって新校舎の建設に影響が出るとの意見に対して否定的な姿勢を示した。
一方、金城幸盛議員は修正案に反対し、「この削減は高嶺小学校の整備を遅らせるもので、長年待ち望んでいる市民に対して無責任ではないか」と指摘した。また、南部病院の解体に関する補助金の削減案についても、金城敏議員が「このお金を使わないことは市の福祉政策の向上に反する」と強調した。
さらに、議会内で意見が分かれた糸満市特産飲料等開発・販路構築事業についても、修正案に対する反対意見が多かった。議員からは「この事業を続けることこそが地域経済にプラスとなる」との声が上がっており、事業の必要性が改めて問われている。一方で、商工費500万円の削減については「既存の予算を無駄にすることはできない」との意見がここでも強く、賛否が交錯した。
議長の金城寛氏はこのような議論の中、修正案を表決し、結果として多くの賛成を得て可決した。
この定例会での議論は、今後糸満市の教育及び経済政策に多大な影響を及ぼすものであり、市民の期待と信頼に応えるために各議員の意見が必要不可欠である。今後の行方が注目される。