糸満市議会の令和5年第5回定例会が9月14日に開催された。
今回の会議では、教育行政、開発事業、公園整備について議題が設けられ、様々な意見が交わされた。特に、教育行政に関する質疑では、金城敏議員が児童生徒の不登校問題とその対策について取り上げた。教育委員会教育指導監の有銘真一郎氏によれば、本市の不登校児童生徒数は合計114名であり、その具体的な対策としてスクールカウンセラーやソーシャルワーカーとの連携、校内自立支援室の設置が行われていることが報告された。
更に金城議員は、市内小中学校のグラウンドでの土の飛散問題について質問し、既に市が実施している対策や、今後の具体的施策についての答弁を求めた。教育委員会教育部長の福元信美氏は、散水設備の導入など既存の対応を説明しつつ、日々の管理体制の重要性を強調した。特に、砂ぼこり被害については、学校側が判断し散水を行うとのことだったが、金城議員は教職員の負担の増加を懸念するとともに、散水を専門に行う人員の確保を求めた。
開発事業に関しては、高嶺小学校の新設及び施設拡張についての進捗状況が報告された。教育委員会からの説明によると、高嶺小学校の移転改築計画が進められており、今後地域の意見を尊重して進めるとの期待が寄せられた。福元部長は具体的な住民説明会の開催状況や、複数案を用意した上での地域協議を進めていることを強調した。
公園整備に関しては、西崎陸上競技場の芝生拡張工事についての質問があった。市長の當銘真栄氏は、Jリーグ規格への拡張工事であり、サッカーの公式試合等に使用しやすくすることを目的に、西崎陸上競技場の使用可能範囲の拡大について期待を寄せているとした。 金城満企画部長もこれに対して、工期は令和5年11月末までであり、現在調査を行っている最中であることを述べた。
各議案に対する市長及び各部長の回答は、市民生活の向上に向けた真摯な取り組みが感じられた。議員たちは、それぞれの地域住民のニーズに応えられる市政の実現に向け、引き続き議会において活発な議論を重ねていく意向を示している。