令和2年第6回糸満市議会定例会が令和2年9月23日に開かれ、議員たちが市の重要な課題や施策について活発に議論した。特に教育行政や財政状況、コロナ対策に関する議論が多く見られ、市民の関心が高い事項が取り上げられた。
議員の金城敦氏は教育行政に関し、コロナ禍の影響を考慮した学習保障について質問。教育委員会の幸地政行教育長は、授業時数の確保や短縮授業の活用など、特例的な対応策を図る考えを示した。また、学習塾への通学が難しい中学3年生への支援策についても言及し、個別指導や補習を通じた対策を強調した。
さらに、金城氏は県北地区のかんがい事業の進捗についても質問し、市長の當銘真栄氏は、国営かんがい事業の地下ダム用水を導入するための調整を進めていると説明した。市長は、早期実現に向けた意欲も示した。
また、市の財政状況についての質問では、総務部長の福元信美氏が議会において、平成31年度から令和5年度の財政計画に基づき、今後多額の収支不足が予想されることを指摘した。もはや膨れ上がった扶助費や義務的経費が財政を圧迫している状況で、市民からの厳しい目が向けられる事が想像できた。特に、金城氏が南部病院撤退阻止の取り組みについて尋ねた際、市長は移転が難しい段階にあることを正直に述べ、住民の安心や健康を守るためのあらゆる努力を続ける意向を示した。
コロナウイルス感染症への対応として、プレミアム商品券事業についても議論され、金城氏は30億円規模のプレミアム商品券導入について市民の期待が高いことを強調した。市長は、長期的視点での経済復興への取り組みを表明し、財源については国の地方創生臨時交付金を活用する意向を述べた。
このように、議会は市民生活に直結する重要な議題に取り組み、活発な意見交換が行われた。市長、議員ともども、市民からの信頼を得るためなにができるのかを真剣に考え、行動に移さなければならない時期にある。