令和5年第2回糸満市議会定例会が開催され、議員たちは多岐にわたる質疑応答を行った。教育行政、特に教職員の配置状況や給食費の公会計化が議題となり、金城敏議員は、県内で135人の教職員が未配置との報告を受け、市の状況について質問した。
市教委教育部の金城秀教育部長は、市内では3名の未配置が確認されていると答弁し、早急な配置を進める方針を示した。さらに給食費の公会計化に関しては、既存の給食費徴収システムを見直し、地方公共団体が担っていくべき業務と認識していると述べた。これに関連し、金城敏議員は、過去2年にわたり進捗が遅れているとの指摘をし、早期の進展を求めた。
農業行政関連では、サトウキビ生産の振興が取り上げられた。徳元敏之議員は、過去40年間の減少から横ばいに転じた理由について、労働の省力化及び新たな農薬の普及などの影響を述べるとともに、市長や農業関連部門に対し生産振興を続ける姿勢を求めた。
また、動物愛護については新垣政喜市民健康部長が答弁し、現在実施中の野良猫のTNR(捕獲・不妊去勢・戻し)活動の詳細を説明した。今年度の糸満わんにゃん基金収入は33万1,000円で、猫に対する不妊・去勢手術補助実績は飼い犬33匹、飼い猫48匹、野良猫7匹であることが報告された。
空き家対策に関する質問もなされた。市長は、特別措置法の改正を受け、空き家活用促進についての取り組みを進める考えを示した。開発事業では、南部病院跡地利用に関連した質問が多く、企画部の金城満部長は、地域コミュニティー形成の観点から計画を進めていく考えを述べた。
一方、今回の議会では市営住宅の建設や公民館整備についても話題に上がり、市としてより良い地域づくりに向け、さまざまな議論を重ねることが重要であるとの意見が多く出された。議員たちは市民の声を反映させながら、より良い行政サービスを提供すべく奮闘している。