令和元年第４回糸満市議会定例会が開催された。議事の中で、市民生活に直結する重要なテーマが数多く取り上げられた。特に防災行政の強化に向けた具体的な施策や市民の意識向上が再度確認された。
いかに地域住民の防災意識を高めるかが、議員たちの質問において強調された。特に伊敷郁子議員は、自主防災組織の結成を加速させるためには、役所からの積極的な働きかけが必要であると訴えた。地域での防災訓練や講話を通じて、自主防災組織の結成を促進する考えが示された。これに対して総務部長は、現在8カ所の自主防災組織が存在し、さらなる組織増加を目指すことを述べた。
また、災害時における住民支え合いマップの必要性も指摘され、西崎ニュータウン自治会が策定していることが紹介された。これは災害時における地域住民同士の助け合いを確立するために重要であり、他の自治会にも広がることが期待されている。
一方、福祉的配慮を必要とする市民の避難方法についても話し合われた。現状、9,141人の福祉的支援を要する方が把握されているものの、個別の避難計画が未整備である状況が指摘された。早急な計画策定が求められ、担当部門での調査を行うことが示唆された。実際の避難所の管理や、外国人住民への情報提供など、さまざまな配慮が必要となる。
環境行政の分野では、ＬＥＤ照明の導入が進められているが、学校や公共施設の全体での進捗状況が改善が求められている。特に伊敷郁子議員は、この取り組みがより早く進むことを強く求めた。行政側は、現在適切な電力管理を行っているものの、今後の改善が期待される。
母子支援行政では、産後ケアセンターや子育て支援サポートが話題に挙がり、これらの事業は市民が安心して生活するために不可欠なものである。継続した支援が強く求められ、適切な施策を展開する必要があるとされる。さらに、母子手帳アプリ「母子モ」の活用についても前向きに検討が進められることが期待されている。
最終的には、糸満市議会は市民の福祉と安全を確保するために、真摯に取り組む姿勢を示している。持続可能なまちづくりと、誰もが安心して暮らせる糸満市を目指すため、各部門が一体となって施策を推進していくことが重要である。