令和5年第3回糸満市議会臨時会が5月1日に開催され、重要な議題が取り上げられた。
議題では、令和5年度一般会計補正予算(第1号)、専決処分の承認に関する議案が中心であり、特に旧南部病院の建物の解体について注目が集まった。この件について、市長の當銘真栄氏は、議案第48号に基づき、旧南部病院の解体経費として約3,489万6,000円の補助金を要求した。これに対しての質疑が多数発生し、その中で、「この建物は老朽化しており、早急に解体する必要がある」との意見が多く寄せられた。
新垣安彦議員が質疑の中で、過去の議会でも同建物の解体について議論されてきたことを強調し、この建物が耐震基準を満たしていないこと、また地震などの災害時に危険であることを指摘した。また、南部病院跡地の解体を早急に進めることが、福祉避難所や地域福祉センターの整備に繋がるという見解が示された。
さらに、金城一文議員はこの補助金が、地域福祉センターなどの新設にとって重要な役割を果たすとの見解を示し、そのためにもこの予算を確保する必要があると発言した。
対して、大田守議員は行政の対応に不満を示し、補助金の使われ方について疑問を呈した。彼は、行政側が外部からの支援を求める一方で、市民の税金を投入することに対する抵抗感を示し続けた。
このほか、議案第49号と第50号に関する議論でも、多くの議員から質疑が行われ、市の方針についてさまざまな意見が飛び交った。議案第49号では税条例の一部改正が承認されたが、これに伴う市の財政負担についても議論が多く、今後の見通しに関する懸念が表明された。
また、社会福祉法人糸満市社会福祉協議会からの陳情書についても、早期整備の必要性が強調された。市民の福祉を向上させるためには、新たな施設の建設が必要であるとの意見が一致した。議会では、事務局によりこの施工計画が報告され、全体的なスケジュールについても再確認がなされた。多くの議員からは、今後の進展を期待する声が多かった。
結局、議案第48号が可決される運びとなり、議会の結果は市民への影響を及ぼす重要な決定となることが示された。議会では、市民の意見を反映した形で進むことが必要との認識が深まった。市の将来的な方向性に対する議論も続く中で、引き続き市民の利益を最優先に考えた計画の策定が求められる。