令和3年第2回糸満市議会定例会が3月9日に開催され、重要議案が次々と可決された。
特に注目を集めた議案は、西崎研修センターに関連する条例の改正である。この条例改正案は、市が直接管理する方針に転換するもので、現在働く職員の雇用問題も取り上げられた。委員会での質疑では、菊地君子議員が「市が直接管理することで、今後の雇用が心配される」と指摘した。市側からは、雇用条件の見直しや採用の可能性について前向きな回答があり、原案が全会一致で可決された。
次に審議されたのは、令和2年度の糸満市国民健康保険事業特別会計の補正予算である。この議案では、歳入歳出合計で2,503万4,000円の補正が提案されており、金城悟議員は「コロナ禍で医療の安定が求められる中、基金からの繰入金が重要な役割を果たす」と強調した。賛成意見の多くが寄せられ、原案通り可決された。
さらには、後期高齢者医療特別会計の補正予算が審議された。こちらも全会一致で可決され、歳入歳出それぞれに98万4,000円の追加が決まった。金城法サ議員は「健康寿命延伸への取り組みが重要である」と述べ、今後の政策の必要性を訴えた。
農業集落排水事業、下水道事業、および土地改良事業に関する各議案も審査され、いずれも原案通りの可決となった。特に、農業集落排水事業では740万2,000円の補正があり、安全な水環境の整備が期待された。
都市公園関連の条例改正も同様に全会一致で承認され、糸満市における公園の充実が図られる見通しである。市の担当部長が「市民の憩いの場を増やすことが目的だ」と意義を示した。
最後に、令和2年度一般会計補正予算の大幅な減額提案が審議された。この補正では、歳入から7億3,508万6,000円を減額し、373億3,869万6,000円に改訂される。玉城哲郎議員は市民税の減少が影響していると指摘し、「未来の有事に備えた職員体制の強化が求められる」と警鐘を鳴らした。
議会は、次回の報告を待つこととなった。また、国民健康保険税の特例減免についての陳情も付託され、今後の審議が期待される。