令和元年第5回糸満市議会定例会は、重要な問題が浮き彫りになる中、傍聴者の注目を集めた。公衆無線LAN整備に関する質問では、金城幸盛議員が公共施設における整備の必要性を強調した。市として、市役所庁舎や文化振興センターへのWi-Fi導入が推進される意向が示され、観光客や市民の利便性向上が期待されると述べた。特に、金城議員は道の駅へのWi-Fi整備のSSIDやロゴ設定についても触れ、観光庁と連携し、円滑な接続が図られることを求めた。
加えて、福祉行政に関する議論も過熱した。福祉部長の山城安子氏は、ストーマ装具について、入院中にも給付対象とするよう調整を行うと意気込みを示した。障がい者用具の給付に関し、他市で実施している状況を踏まえ、迅速な対応が求められるとの指摘もあった。金城議員は市民の声を代弁し、早急な給付対象の見直しを訴えた。
また、稲嶺原市営住宅のエレベーターの整備計画も議題となった。建設部長は、現在は車椅子専用エレベーターとして機能しているが、次期整備ではストレッチャー搬送が可能な台サイズを確保することを目指すとした。高齢者や身体障害者に配慮した施設の整備が急務であるとされ、住民の声が反映されることが期待される。
児童虐待防止策においては、福祉部長の山城氏が県内全市での協力体制を重視すると述べ、再発防止の取り組みを進めていく意向を示した。特に、地域の相談窓口を一元化し連携の強化を図る必要性が指摘された。市長もこの問題に関しては真摯に取り組む姿勢を見せ、教育委員会との連携を図ることで、より効果的な対策が検討されることになった。
交通安全対策の発言では、金城議員が具体的な安全対策を求め、有効な対策として信号機設置や警戒看板の設置が挙げられた。市長は事故多発地点に対する調査を徹底し、必要な改善策を講じることへの決意を新たにした。
教育行政については、学校ICT化の進行状況が議論され、教育長は将来的な教育環境の整備について言及した。さらに、学校でのプログラミング教育の実施状況についても取り上げられ、今後の施策に期待が寄せられる結果となった。