令和4年第4回糸満市議会定例会が行われ、議員から多様なテーマに関する質疑が展開された。特に物価高騰や通学路の安全、自殺防止対策に対する具体的な提案が目立った。
まず、金城幸盛議員が、物価高騰から市民生活を守る対策について質問した。ここでは、子育て世帯への生活応援給付金として、ゼロ歳から高校3年間の子供に対して1人当たり5000円の支給が計画されていることが報告された。また、学校給食費の保護者負担軽減についても、940万円の予算が計上されたことが強調された。教育委員会の有銘真一郎教育指導監は、今後も必要な調査方法を検討し、保護者負担を軽減する施策を続けていく意向を表した。
続いて交通安全について議論が繰り広げられた。賀数郁美議員は、通学路での交通安全確保に関して質問し、特に信号機設置の要望が進められていると述べた。この信号機設置については、先月下校中の児童が交通事故に遭う事例が発生し、緊急性が増していることが説明された。また、糸満南小学校周辺におけるスクールゾーンの整備状況も議題に上がり、実施時期や効果についての議論が交わされた。
さらに、防災行政についても焦点が当てられた。与座地区での冠水状況を把握し、適切な対策を講じることの重要性が指摘された。過去に発生した冠水に対する市の対応策として、排水処理の強化が求められ、県道管理者や関連機関との連携強化が必要であるとの見解が示された。
また、生理用品の無償提供についての進捗状況が話し合われ、各公の場所にディスペンサーを設置する方針が確認された。今回は新たに、県立沖縄水産高校との連携を図り、魅力的な返礼品の開発を推進する意義も問われた。
他にも、自殺防止や若者の支援、文化振興に関する議論が行われ、特に文化財指定に向けた施策について講演があり、有効な令和5年度の計画として位置づけられていた。市長の當銘真栄は、これらの施策が市民にとっての実益になるよう、行政が支援する意義を強調した。
さまざまな課題が浮上した糸満市議会であったが、今後も市民生活を支える施策に一層の取り組みが期待される。