令和4年第6回糸満市議会定例会は、9月15日に開催され、市議会の議員たちが集まった。議題は多岐にわたり、市民の生活に直結した問題に焦点を当てられた。特に、地域の無償譲渡である南部病院跡地の利用についての質問が注目された。
金城 一文議員(8番)はこの病院跡地の無償譲渡について、進捗状況を質問した。「先日、市長が副知事にお願いしたとのことですが、その後の話合いの状況はどうなっていますか」と問いかける。企画部長の金城 満氏は、交渉が進んでいると報告し、土地の評価業務を進めるとともに、その後で具体的な金額交渉に入る見込みであることを説明した。
また、商工行政についての議論も行われた。金城議員は、市内業者への優先発注について言及し、「毎年、県産品奨励月間として、商工会から要請があるが、優先発注は7月のみでなく、常に市内業者を考慮すべきだ」と提案した。経済部長の大城 司氏は、市内業者への特段の配慮が必要であると認めた上で、他市の状況を踏まえながら方針の策定に進める方針を示した。
次に、保育行政に関する質疑も盛況であった。金城議員は、公立こども園から私立園へ移行する計画について、その再点検を求めた。国吉丘こども未来部長は、移行に際してのご意見が多様であることを認識し、これからも保護者の意見を基にした説明会を実施する意向を示した。また、最近の市民生活に関する議題として、南斎場の利用状況について具体的な現状が報告された。新垣政喜市民健康部長は、火葬場の予約待ちの実態を示し、看護・お葬式において市民の心理的負担の軽減策が必要だと訴えた。
道路行政については、議員たちから安全の確保に向けた取組の必要性が強調された。特に通行の妨げとなる見通しの悪い交差点とカーブミラー設置についての要望が上がり、上原斉建設部長は迅速な対応を約束した。
そして、教育行政も重要なテーマの一つとして取り上げられた。特に、高嶺小中一貫校の建設については、遅滞があることが報告され、早急に進捗を求められた。教育長の幸地政行氏は、工事計画見直しなどの具体的措置を検討していることを明らかにした。
最近のG7関係閣僚会合についても触れられ、糸満市での開催が期待される中、市の名を広める機会と位置付けられた。
最後に、消防行政に関する質問も行われ、救急車の出動増加や消防広域化の取組が課題として浮き彫りにされ、消防長の平田徳明氏からは、それを解決するための方策が来年の活動に期待されるとの意見が述べられた。
本定例会では、市民生活に直結する課題についての議論が活発に行われ、しっかりとした行動が求められることが改めて認識された。