令和3年第6回糸満市議会定例会では、多くの重要案件が審議された。特に注目されたのは、令和2年度糸満市人材育成事業特別会計歳入歳出決算の認定及び新たな補正予算についてである。
定例会では、認定第2号の令和2年度糸満市人材育成事業特別会計歳入歳出決算の審議が行われ、歳入総額が2,072万532円、歳出総額が537万6,974円であることが報告された。歳入歳出差引額は1,534万3,558円にのぼり、その中で新型コロナウイルスの影響で未執行となった予算の取扱いについても議論された。委員の菊地君子議員は、コロナの影響を受けた事業への代替措置を提案し、子供たちに役立つ形での検討を求めた。
また、議案第75号の令和3年度糸満市人材育成事業特別会計補正予算(第1号)では、歳入歳出予算に1,534万2,000円が追加されることが議論され、全会一致で可決された。これにより、予備費や積立金の計上が行われる。
糸満市職員の給与に関する条例改正も議題にされ、管理職員の特別勤務手当の支給基準が見直されることが確認された。これに関連して、委員長の報告を通じて、議案が全会一致で可決されたことが伝えられた。
文化財保護に関する条例の改正もまた重要な議題であり、特に民俗技術の保護に向けた取り組みが求められていることが強調された。玉城哲郎議員は音楽や舞踊についても文化財指定を求める意見を述べ、市の支援を呼びかけた。
さらには、水槽付消防ポンプ自動車の取得についてや、文化・平和・観光振興センター建設工事に関する工事請負契約の変更についても採決が行われ、全ての案件が賛成多数で可決された。特に水槽付消防ポンプ自動車の取得については、迅速な消火活動が可能となることが期待されている。
最後に、コロナ禍による厳しい財政状況に対処するための地方税財源の充実を求める意見書、国立病院機能強化に向けた意見書、そして国保運営に関する制度改善を求める意見書の提出が議会で決定された。これらの議案は、令和3年度の新たな財政政策に重要な影響を及ぼすものと考えられている。