令和2年10月15日、糸満市議会臨時会が開催された。この会議では、新型コロナウイルス感染症対策に関連した補正予算の審議が中心となった。
市長の當銘真栄氏は、議案を提案し、市民の健康と経済支援に向けた取り組みを説明した。特に、インフルエンザ予防接種の助成や、高齢者の一時保護事業が重点的に進められることが強調された。
議案第91号では、令和2年度一般会計補正予算が審議され、歳入歳出予算に対して1億4,531万円が追加される内容となっている。市長はこの補正がコロナ対策に向けた緊急のものであると述べた。金城悟議員は、補正予算の中身について特に漁港管理費と公園管理費の振分けを質疑し、その重要性を指摘した。
次に、議案第92号、糸満漁港ふれあい公園事業特別会計の補正予算についても審議された。この議案は、漁港施設の管理や維持を目的としており、新型コロナウイルスの影響を受けた指定管理者の収益が減少していることを考慮している。地域の観光や公園の維持といった公共性を重視する意見が上がる中、支出先に関しても具体的な業者名が確認された。
議案第93号のタブレット端末整備事業に関する議案も通過し、郡内の小中学校へのIT環境整備が進む見込みだ。市の教育長、幸地政行氏もこの事業の重要性を訴え、教育の質向上に向けた取り組みを強調した。さらに、議案第94号の独自の条例改正も承認され、これにより地域経済の発展が期待される。
最後に、金城悟議員が提出した「闘鶏を禁止する条例の制定を求める意見書」が議案として取り上げられた。市内での動物保護についての声が高まる中、条例の必要性が議論され、全会一致で採択された。沖縄県でのさらなる対策が求められ、安全で快適な地域の実現への一歩が示された。
糸満市議会は、本議会をもって新型コロナウイルスに対する市民の健康を守るべく、様々な施策を進めることを確認した。出席議員全員の協力による迅速な対応が今後も期待される。