令和4年第9回糸満市議会定例会が開催された。
本会議では、さまざまな補正予算に関連する議案が審議される。議案第86号の「令和4年度糸満市一般会計補正予算(第7号)」では、総額11億7,080万円の追加が提案された。これにより、歳入歳出予算の総額は331億3,401万円に達する。市長、當銘真栄氏は補正内容として、市税、国庫支出金、県支出金などの増額を挙げ、具体的な支出先として障害福祉サービス事業所への支援や保育所光熱費の負担軽減を含めている。
また、議案第87号「令和4年度糸満市国民健康保険事業特別会計補正予算(第3号)」では、歳入歳出予算を5,306万円増額し、83億707万円にする計画が示された。加えて、議案第88号では「令和4年度糸満市介護保険特別会計補正予算(第3号)」においても予算の総額を49億4,057万円とすることが決定される。
特に注目すべきは、糸満市が進めるスポーツ観光交流拠点施設整備事業についての質疑である。玉城哲郎氏は工事の内訳と着工時期について詳細を求めた。建設部長の上原斉氏は、工事管理委託料298万6,000円、建築工事請負費1億8,956万1,000円との内訳を発表した。工事着手は、交付決定を受け次第令和5年1月末に入札を行い、仮契約から建築請負契約の議決を経て進める方針が示された。
さらには、教育に関する報告として教育委員会の執行状況も説明された。新型コロナウイルスに関連する陳情や不登校児童への学習支援制度の確立を目的とした意見書の採択も議題に上がり、深刻な社会課題への市の対応が求められる状況である。
これに関連した陳情書は、民生委員会に付託されることとなった。議長の金城寛氏は、各議案について「異議なし」と認め、迅速な審議を促した。今後の議会運営に注目が集まる。