令和5年第5回糸満市議会定例会は9月12日、出席議員21名により開催された。議事は議案や陳情など多岐にわたる事項が取り上げられ、主要な議案として、監査委員の選任や糸満市農業委員会のメンバー任命が討論された。特に注目を集めたのは、令和5年度糸満市一般会計補正予算(第4号)を巡る議論である。
審議の中で、議案第66号に関する修正案が提案され、特に高嶺小学校移転改築事業の内容に誤差が生じていることが問題視された。この補正予算案では、一般会計に歳入・歳出それぞれ7億6,424万7,000円を追加し、総額331億4,850万円を目指すとしていたが、議会での質疑応答で数字の間違いが発覚し、改訂が必要との意見が出た。
議案の中心テーマとして、小中一貫校への移転計画がある。その過程でビニールハウスの撤去費用が予想以上に高騰しており、教育委員会はこの点についても議論する必要があると主張している。また、策定委員会から出された案の間違いや調査不足も懸念され、正確な情報に基づく判断が求められている。議員たちからは、「この補正予算案においては教育環境を守るために何を優先すべきか、十分に議論を行うべきだ」との意見が多くあり、高嶺小学校移転問題を含む議案が波紋を呼んでいることが示された。
議会はこの議案に対し賛成、否決の動きが見られたが、修正議案は賛成を得られず否決された。今後の計画については、再度詳細な検証を行い結果を出すことが求められており、議会は引き続き教育委員会や市長部局と連携し、地域住民の意見を反映させた柔軟な対応が必要とされている。