１２月１９日、糸満市議会は、令和４年第9回定例会で数々の重要な議題を議論した。この中で、糸満市スポーツ観光交流拠点施設整備事業に関する金城敦議員の質問が特に注目を集めた。
この新しい施設の整備は、糸満市にとって重要なプロジェクトであり、来年６月には完成が予定されている。金城敦議員は、維持管理費の負担や入札の公平さについて疑問を提起し、「市内業者を優先的に活用し、公平性を確保しながら進める必要がある」と強調した。市長の當銘真栄氏はこの件について瞬時に反応し、入札プロセスの透明性を確保することが重要であると返答した。
加えて、教育行政に関連する高嶺小学校の移転改築事業でも同様に問題が指摘された。高嶺小学校の入札が二度不調に陥ったことに対して、教育長の幸地政行氏は、過去の入札での不均衡な積算が原因であると述べ、計画の見直しを進めているとの認識を示した。また、「住民説明会は来年２月に各自治会を通じて行う予定」として、透明性を保つ姿勢を見せた。
農業行政においては、特に糸満北地区のかんがい排水事業の進捗に関して議論が交わされた。環境部長の大城司氏は、農業用水の確保のためのアンケート調査が現在進行中であり、地域農家の意向を確認していると述べた。これにより、地域の農業基盤を強化し、安定した水供給を図る方針が示された。
また、物価高騰対策として、「お米券」の全世帯への給付について質問があり、市の福祉部長の島根辰也氏は、国からの補助金を活用し市民支援のための施策を検討していることを発表した。さらに、住みやすい地域づくりを目指す中で、特にひとり親家庭や困窮世帯への支援策が強化されることが期待される。
議会では、一貫して市民生活の向上と福祉の増進が強調され、各議員からの提案が具体的な数値目標と共に闘志をもって民間の力を借りる動きが継続している。糸満市が直面する課題について、市長や各部長の前向きな回答が求められた。
こうした対話を通じて、市には新たな発展の道が開かれることが期待されている。議会の活動を通じて示された市民の声は、さらなる施策の推進につながっていくことが求められる。糸満市は、環境整備と美しい未来へ向けた活動が進むことが望まれる。